鎮海の陳家洋館は日本統治時代に建築されました。ファサードはアーチ型の列柱で構成され、バロック様式を取り入れています。パラペットに「礼義廉恥」(注:「礼を重んじ、義を行い、廉潔であり、恥を知る」の意)の4文字が刻まれていることから、礼義廉恥洋館とも呼ばれています。屋根は中国伝統様式を採用し、古今そして華洋が融合した特殊なスタイルを構成しています。
文芸復興のバロック建築の陳家鎮海洋館は澎湖で唯一現存する洋館住宅です。2001年には投票により澎湖県の歴史的建造物十景の一つに選出されました。日本統治時代の1937年に建築され、ファサードはアーチ型の列柱で構成され、7つの連続するアーチで連結され、巨石のようなローマ柱です。
建築概念は陳氏一族の故郷である金門の洋館建築様式の一つ「五脚気洋館」(注:「五脚気」とはfive-foot wayや騎楼と呼ばれるアーケドのこと)に源を発します。その最大の特色はアーチ廊下、平梁、外廊の列柱、2階および屋上のパラペットにあります。中間に山橋装飾または堂号があり、古今華洋折衷の特殊なスタイルを構成しています。 見上げるとすぐに2階のパラペットの「礼義廉恥」の文字が目に入り、一般的な閩南建築の「穎川流派」とは異なります。洋館の奥は家主が増築したため、元の姿を残していません。伝統的な合院様式の低層建築が立ち並ぶ中に洋館があり、一際目立っています。
【見学時間の目安】0.5時間