台湾で最初の天后宮
媽祖は台湾人が最も信仰している神様で、毎年台湾の到るところで、媽祖を担ぎながら歩き回るイベントがあります。これはかなり特色のある民俗行事です。しかし、皆さんにとって台湾の媽祖と言えば、一番有名なのは、台南天后宮か、または大甲媽祖ではないでしょうか。台湾最初の媽祖廟が澎湖の天后宮であるということはあまり知られていません。最も古い文献の記載によると、ここは1604年(明万暦32年)に建てられたと言われています。澎湖は中国と台湾の間という特殊な場所に位置するため、以前はオランダ人や日本人などの外来政権が台湾を侵略する際の中継地点となりました。当時、台湾は中国の一部であったため、当然清朝の政府は占領されたことに黙っているはずはなく、まずは沈有容氏を台湾に派遣し、その後、施琅氏を派遣しました。1683年、施琅氏は皇帝から「天后」という称号を授けるように指示されました。台湾の歴史の中で最も長い歴史を持つ天后宮で、一級古跡でもあります。
天后宮は安全祈願する場所だけではありません。この長い歴史を持つ古跡にはたくさんの見どころがあります。ここは1922年に再建されており、当時は広東省潮州から工芸師を招いて廟を建設してもらいました。そのため、天后宮の建築物は潮州式建築様式で、台湾でよく見られる福建式とは異なります。正殿に祀ってある媽祖は金色の顔をしており、「金面媽祖」と呼ばれています。台湾の媽祖廟でも非常に珍しい存在です。
天后宮の後ろには、二つの古物が展示されています。一つは「沈有容諭退紅毛番常麻郎等」という記念碑で、これは日本統治時代の1919年に廟を再建した最中に地下で発見されたもので、清朝時代の1604年に沈有容氏が澎湖へやって来てオランダ人のWybrant van Waerwykを退去させた事跡が記されています。
二番目の古碑は1681年~1683年の間のもので、かなり風化されてしまっています。しかし推測するところ、清朝時代の劉国軒総督が、天后宮の恩に感謝して建てた石碑だと言われています。歴史的価値が非常に高いです。
ここでもう一つ見逃せないのが、精巧で美しい木彫り彫刻です。正門の「天后宮」という額が掲げられた場所には、八仙人が海を渡る様子を描いた木彫り彫刻を見ることができます。これは台湾では珍しい木彫り作品です。八仙人の神様はそれぞれ姿形が異なり、表情は生き生きとしており、彫刻した職人の精巧な工芸技術を存分に見られます。その他、特筆すべきなのは、天后宮が「榫接」という建築技術を採用していることです。これは伝統的な方法で、一本たりとも釘を使わず、木でほぞを押さえて連結させるというものです。このような大きな廟に榫接技術を使うのは、かなり難しいです。また、廟門前には大型の八卦図をモチーフにした石段があり、台湾全土でもめったに見られません。観光客の方は廟内の宗教芸術をじっくりと観賞する価値があります。
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観光ガイドが観光客を連れて澎湖を訪れたとき、必ず訪れるのが天后宮です。ここには400年あまりの歴史的価値があり、また、じっくりと観賞するべき数多くの彫刻芸術があるからです。聞いたところ、旅行業者の間では「澎湖を訪れて、天后宮に行かなければ、まるで宝の山に入って、素手で帰るようなものだ」と言われているそうです。もし澎湖を訪れる機会がありましたら、ここは絶対に見逃してはいけない観光スポットです。