東吉嶼は望安島の南東にあり、かつては「黒水溝に臨む」とも称されるほど航路の険しい澎湖から台湾へ向かう海運の中継点でした。島の面積は澎湖南方四島で最大のおよそ1.5平方キロメートルです。交通の便は悪く、通常は馬公または望安で船をチャーターして東吉漁港から島に上陸します。
東吉嶼灯台は1911年に東吉嶼北側の断崖に建設されました。もとは鉄製の円筒形の灯台でしたが、1938年に黒と白の横じま模様の鉄筋コンクリート構造の円形の灯台に建て替えられました。東吉嶼は澎湖諸島の中で台湾本島に最も近い島です。台湾島との間は潮が渦巻くほど潮流が速く、「黒水溝」と呼ばれており、座礁して沈没する船が後を絶ちませんでした。そのため、東吉嶼東沖の黒水溝は船乗りの間で「冥界」として恐れられていました。
東吉嶼灯台はこの黒水溝を航行する船舶に闇夜の灯を提供しています。東吉嶼灯台の西北沖にある鋤頭嶼では冬期の海苔漁が盛んです。島北部の海岸は垂直に切り立った断崖となっていて、近くに巨大な海食洞と海食柱があります。崖の下の風化した玄武岩は見る角度によってその見た目が変化し、まるで海の上の巨人のようでもあります。北東角には日本統治時代に建てられた砲兵舎跡があり、島では「兵隊さんの家」と呼ばれています。島は見渡す限りの青々とした草原が広がり、放し飼いにされた羊が駆け回っています。
【見学時間の目安】30分(チャーター船の停泊可能時間により変動)